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天使の降りた家

天使の降りた家

妊娠中の事

     ~ 妊娠中のお話 ~


                        
弦ちゃんは、お腹の中にいる時にサイトメガロウイルスに感染したので、妊娠中の事をお話しておいた方がいいですね。

弦ちゃんは、主に脳が形成される20週までの間に感染したと言われています。
でも、ハッキリいって母体には全く変化はなく、ちっとも分かりませんでした。
サイトメガロウイルスは感染しても、殆ど無症状か、風邪のような症状が出ると言われています。
しかし、20週までの間に風邪を引いた様な記憶もなく、ましてや熱も出なかったし、痛くも痒くもありませんでした。
なので、どこで感染してしまい、どこでウイルスが入って来たのか、全くもって分からないのです。
でも、今考えると、毎日かなり忙しくしていたし、無理していたのかなぁと思います。
そのせいで免疫力が低下して、すきを与えてしまったのかもしれません。

所々で「おや??」という事もありました。
でも、なんせ一人目。
全てが分からない事、初めての事だったし、先生に聞いても「大丈夫だ」って言っていたから、「こんなもんなのかな?」と思っていました。  
                               妊婦さん



  

  【 妊娠とお仕事 】

重たいお腹を抱えてのお仕事は、とても大変でした。

特に毎日の通勤は一苦労でした。
毎日バスと電車での1時間かけての通勤。
つわりのひどい初期の時は、ちょうど真夏の暑い時期でもあり、とても辛かったです。

まだお腹の目立たない私に、労わりの声をかける人はいませんでした。
(もちろん妊娠バッチはしっかりつけていましたが)
満員電車で立っていると、吐き気が襲ってきて、それを我慢していると、冷汗がドッと出てきました。
目の前が真っ白になって、立っていられなくなり、その場に崩れる様にしゃがみ込んでいました。

目的の駅まで何度も何度も降りては又乗って、休んでは又乗って。
遅刻してはいけないと、いつもより30分以上も前に出発するんですが、いつもギリギリでした。
そんなに辛いなら、休めれば良かったのですが、甘えてはいけないという思いと、赤ちゃんがいるから頑張ろうという気持で、毎日通っていました。

つわりも治まり、お腹が大きくなってくると、時々ですが席を譲ってくれる方もいました。
お腹が重たい為、揺れる電車に立っているのは危なっかしかったので、有難かったです。


私は、受付事務のお仕事をしていたのですが、その仕事がまた忙しかったです。
ひっきりなしに鳴る電話に、来客対応、書類は山の様にチェックする事があり、お金の管理から資料作成まで、何でもありの忙しい職場でした。
途中で休む間も、殆どありませんでした。

私はその場をまとめる役割と、新人さんの教育を任されていて、それが又大変でした。
自分の仕事にプラスして、新人さんに一つ一つ教え、新人さんのやる事をチェックし、時には厳しく注意を言ったりする事もありました。
それは想像以上に、神経をとても使いました。

仕事は張りがありとても楽しいものでしたが、今考えたら、少し無理していたかもなぁ、と思います。
ストレスを溜めないように溜めないようにと自分なりに気を遣っていたつもりですが、仕事で頑張る気持が、お腹にストレスをかけていたのかもしれません。

でも、日々大きくなるお腹の子の事を考えると、大変という事は感じず、むしろ毎日が楽しくてしょうがないという感じでした。
赤ちゃんがいるという事が、私にとってものすごい勇気とエネルギーを与えてくれていた事には間違いありません。

仕事から帰ってお風呂で湯船に浸かっている時、大きなお腹を撫で撫でしながら、よく歌を歌っていました。
家ではお腹の赤ちゃんに話しかける様に、よく一人でお話してました。


その頃、仕事も大変でしたが、家では引っ越しの家探しも始まりました。
今の家では手狭で、環境もあまり良くなかったので、赤ちゃんを育てるのにいい環境の家を用意したくて、引っ越しする事にしました。
今まで賃貸だったのを、初めて持家を決意し、お休みの日は不動産周りを開始しました。
片っぱしから不動産を歩いたり、気になる広告の家を見に行ったり、休日もやる事がいっぱいでした。
そんな訳で、なかなか体を労わって、ゆっくりする時間もあまりありませんでした。
それでも、毎日はとても嬉しくって、ワクワクしていて、もうすぐ会える赤ちゃんの為に頑張るのは全く辛いとは感じませんでした。




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もし、これを読んでいるあなたの近くに、妊娠しながらも頑張って働いている人がいたら、どうか、労わりの気持ちで接してあげて下さい。
通勤の途中に妊婦さんを見かけたら、出来るだけ席を譲ってあげて下さい。(特にお腹がまだ小さい妊婦さん)
上司の方であれば、出来るだけ仕事量を減らしてあげて下さい。
同僚の方であれば、出来るだけ仕事をサポートしてあげて下さい。
本人が思っている以上に、大変だったりするんです。

これを読んでいるあなたが、もし妊婦さんだったら、どうか無理しないでください。
自分だけの時には軽くこなしていた事も、今は時間がかかっていいんです。
疲れたら休める環境を頑張って作って下さいね。
赤ちゃんはみんなの宝ものなのですから!!

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  【 妊娠初期 】

妊娠が分かった時、私達は飛び上るほど喜びました。
待ちに待った赤ちゃん!!
お腹に赤ちゃんがいる! そう思うだけで、毎日がルンルン、ワクワクでした。
何といっても、愛する旦那と自分の半分づつの子。嬉しくない訳がありません。

つわりの時期は2週間ほどで、何の匂いに対してもムカムカするし、やたらに眠いし、頭がチカチカして目が回るような変な感じでした。
でも、幸い吐いたりする事はなく、どちらかと言うとお腹が空いている時の方がムカムカしてました。
なので、仕事場にはいつも一口サイズに握ったおにぎりを持って行き、気持ち悪くなったらパクついていました。


初めての出産、検診をどの病院でするかは、主にインターネットの口コミからの情報と、毎日の通院を考えての立地条件で決めました。
駅から近く、通勤の途中にも寄れて、お仕事を休まなくてもいいように、土曜日も診察をしている病院にしました。
また、口コミサイトで、あまり待ち時間が少なく、腕が良くて評判のベテラン先生言う事で、小さな個人病院にしました。



初めての診察。
ドキドキしながら診察台の上に乗り、エコーを見ました。
小さい小さい袋がありました。
でも、その横には黒い固まりがありました。子宮の壁から、一部出血しているそうです。
それがどういう事なのか聞いたのですが、「様子を見ましょう。念のため、黄体ホルモンを打っておきましょう。」という事でした。
先生は、
「黄体ホルモンは念のためにするもので、流産を止めるものではありません。
まぁ、打っても打たなくてもいいんですけどね。」
みたいな軽い調子だったので、私もお守りと思って打つ事にしました。
通常2週間ごとの診察の時期なんだけど、私の場合は一週間に一度検診に通う事になりました。


次の診察では、ついに心臓の鼓動が見えました。
とっても嬉しかったです!
先生は、「心臓の音を確認できたので、最大の流産の危険は乗り越えたでしょう。
でも、まだ出血の痕はありますので、要注意です。」
と言われました。そして、
「少し、袋がいびつな形をしていますね。」
とも言われました。
袋がいびつだと、何なのか?と聞いても「う~ん、様子を見ましょう」との事。
外に出血はしていないので、特に安静にする必要もないとの事。
その日も黄体ホルモンを打って帰りました。


一週間ごとの診察の経過は順調でした。
心配していた出血の痕は徐々に小さくなり、いつしか消えていきました。
外に出血する事もありませんでした。
袋がいびつだったのを指摘されたのも一回だけで、後は丸くなっていた様です。

黄体ホルモンを打つと、何だかボーっとして、眠くてたまりません。
眠くて眠くて、診察の後に仕事に行く事もあり、眠さを抑えるのに苦労しました。


13週目。この日は4か月検診。
大きさは7cm程に成長し、エコーで見ると手足をグーンと伸ばして、何とゴロンと一回転しました。
先生と大笑い。
「元気そうですね。」
経過も順調で、黄体ホルモンも打たなくて良くなりました。


後から、この時期にサイトメガロウイルスに感染しただろう、と分かった時、一番初めに気になったのが、出血の跡があった事、袋がいびつだと指摘された事でした。
「この時にもしや感染したのでは??」と思い、その時の対応はこれで良かったのか聞いたのですが、大学病院の先生も「それはよく分からないですね」という事でした。
(それはそうでしょうね…。その時の状態を見ていた訳でもない先生に聞いても答えられないですよね…)

その時感染したと分かったとしても、防ぎようがないウイルス、それがサイトメガロウイルスなのです。

 




   【 妊娠中期 】

季節は秋になりました。
辛かったつわりも過ぎ、体も安定期に入りました。

仕事は相変わらず忙しく、毎日が必死でした。
体も少しずつ重たくなってきて、歩いたり椅子から立ち上がったりするのが、ゆっくりになってきました。
仕事で疲れて帰って来る事が多くなり、帰宅したらグッタリの毎日でした。


検診も、超音波から、腹部エコーになりました。
赤ちゃんの様子はとても順調で、大きさも毎回大きくなり、よく動いていました。
検診は赤ちゃんに会えるのですごく楽しみでした。
毎回先生が上手に赤ちゃんの顔の写真を撮ってくれたので、それを見てはいつもニヤついていました。
そして、ついに性別発表!!
おちんちんが見えたので、「男の子ですね~」
ヤッター!
どっちでもいいと思っていたけど、嬉しいな、男の子♪


初めて胎動を感じた時はとてもびっくりしました。
初めは、腸が動いているのかと思っていたのですが、トンットンッと動くので
「赤ちゃんが動いてる!!」ってすっごく嬉しかったです。
旦那に「ねぇ!触ってみて!!」と手をお腹に当ててもらったのですが、すぐに動かなくなり、よく分からなかったみたいです。
胎動を感じると、ますますお腹に赤ちゃんがいるのを実感して、嬉しくなりました。




  【 妊娠後期 】


季節は冬になりました。
毎日の通勤のバスと電車の行き帰りで、体を冷やさないように、大きなお腹が人に当たって押されないように、お腹にいつも手を当てて注意して歩いていました。
通勤で急ぐ人の波の中には、尖ったかばんを持った人や、傘を持った人、いきなり止まる人、猛ダッシュで追い越して行く人、色んな人がいます。
その波を出来るだけ避ける様に、お腹だけは何が何でも守るんだ!という気持でしたが、正直あのラッシュの中はとても怖かったです。
重たいお腹を抱えて、座れない事はよくありました。
体の重心が前に行くので、それを支えながら電車やバスで立っているのは大変でした。

お仕事もますます忙しくなり、教えていた新人さんもなかなか覚えられず、課題は山積みでした。

家では新しい家がいよいよ決まりました。
公園が近くにあり、街が新しくて、小高い丘のとても素敵な物件でした。
ここで子育てしたいなぁ、と思える場所が見つかり、とりあえずホッとしました。
引っ越しは、私が産休に入ってからという事になりました。

家探しが落ち着いたので、休日はゆっくり出来る日が増えてきました。
図書館から「生命誕生」のVTRを借りてきて二人で見たり、名前をあーだこーだ考えたり、赤ちゃんの服やベットの用意などを始めました。

ご飯の量は増えました。
いつものお弁当箱だとお腹が空いてしまい、男の人並みの弁当箱を毎日持って行くようになりました。体重も少し増え気味に…
それでも、特に食事制限される事はなかったので、好きなものを食べていました。

仕事中、お腹が張る事が多くなりました。
下腹部がキュ~っと痛くなって、「これは休めのサインかな?」と思い、
そういう時は、ちょっと休憩をさせてもらったりして、様子を見ていました。

検診は3週間ごとになりました。
赤ちゃんは順調に大きくなっていて、エコーで見るとお口をパクパク動かしたり、足を動かしたりしていました。
頭のサイズ、心臓、内臓も正常との事でした。
「足が少し長いですね~。お父さんも大きいから、似たのでしょうね~」
と言われて喜んでいました。
お腹の張りも心配ない程のようで、とても順調でした。



  【 臨月 】

ついにお仕事は産休に入りました!
今まで大変だったけど、よく続けてこれて、支えてくれた人達に感謝です。
通勤も大変だったけど、一度もぶつかったりこけたりする事なく、守ってこれて良かったです。

産休に入っても、のんびりする事は出来ません。
すぐに家の引っ越しが始まりました。
母が来て手伝ってくれたので、荷物をまとめたり、詰め込んだりするのは殆どせずに、楽な事を選んでしていました。
引っ越ししたら、その片付けが山程あったのですが、仕事していなし、のんびりと体調を見ながら片づけを進めていきました。

出産準備も大分揃ってきました。
赤ちゃんの服を用意するのはとても楽しく、小さくてかわいい服をタンスに入れたり、赤ちゃん用品を揃えに買い物に出かけるのはとてもワクワクしました。

この頃、ボーっとしてしまう事が多く、やたらに眠かった気がします。
お腹が重たくなり、眠いんだけど熟睡出来ず、少し寝ては起きて、また横になってという感じでした。
むくんだりする事もあり、夜中に足がつったりする事もあり、毎日ストレッチ体操をしていました。


検診は2週間ごとになりました。

35週に入った頃、先生が珍しくエコーを見ても何も言いません。
顔つきが妙に真剣です。
「先生、どうですか?」
「前回よりあまり大きくなっていないですね… 育ちが少し悪いですね。」
どういう事なんだろう??
モニターで心拍を確認するけど、それは問題なし。
通常2週間後だけど、一週間後に又来るように言われました。

次の診察では、何故かそんなに小さくないというデーターが出て、
「前回、測り間違えたのかなぁ。」
何ていっているから、結構適当なもんなんだなぁ、なんて思っていました。
羊水の量も正常で、心配していた育ちの悪さは特に問題なしという形になりました。


この時期、他の妊婦さんの話を聞くと、お腹の中で手足をグワングワン動かすので、痛いとか、苦しいとかいう事を聞きますが、私はそういう感じはありませんでした。
時々トントン、と動く位で、動くと痛いとか、いつも元気に動き回っているという感じではありませんでした。
でも、私も初めての子でしたし、こんなもんなのかな、と大して気にしていませんでした。
赤ちゃん一人一人個性があるし、この子は両親に似て寝るのが大好きなんだ、と思っていました。



予定日が近づき、検診は一週間ごとになりました。

予定日一週間前の検診。
やっぱり少し小さめみたいでした。
エコーで測ると、大体の体重が分かるみたいで、予想体重は2690gでした。
お腹にモニターを付けて、赤ちゃんの様子を見ます。
赤ちゃんが動いたら心拍が上がるので、それで元気がどうか分かるそうです。
赤ちゃんは寝ているのか、心拍がずっと横ばいでした。
先生が途中でやってきて、お腹をユッサユッサ揺らしました。
すると、赤ちゃんもようやく起きて、心拍がグッと上がり、先生も「大丈夫、元気だね」と言っていました。
まだまだ降りてくる気配はなく、「予定日を過ぎるかもしれない」と言われました。

予定日二日前。
まだ生まれる気配はない。時々手足を動かすのか、お腹がグニャングニャンと動く。
しゃっくりをよくするのか、寝ているとピクン、ピクンとお腹が動く。
旦那がそれを触って「オオォ~」と喜んでいました。

時々お腹が張る。
この、予定日間近のお腹が張るのはいいみたい。
出産が近い事を意味する。

ついに予定日。
予定日に産まれるとは限らないけど、何だか朝からソワソワ。
もうすぐ会える!もうすぐ会える!
そう思うと嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。
父ちゃんは「おーい、いつ産まれるんだ~?」とお腹に話かけてました。
一度用意した赤ちゃんの服や、出産の荷物をもう一度見直したりして過ごす。


予定日3日過ぎ。
産まれる気配まだなし。
エコーでの想定体重は2710g。もう、いつ産まれてもいいでしょうと言われる。
モニターで赤ちゃんの心拍を見るが、あまり動かず。
先生がまたやってきて、ユッサユッサお腹を揺さぶる。
「よく寝る子だなぁ」
なんて先生は言っていました。
子宮口が3cmに開いてきました。

予定日6日過ぎ。
赤ちゃんの想定体重は2995g。すっかり大きくなりました。
今日もモニターはあまり動かず、先生がお腹を揺さぶりにきました。
子宮口は3.5cm開いているそうです。

予定日7日過ぎ。
なかなか生まれないので、旦那と最後の二人だけのデートをする事にしました。
いつもより遠くまで歩いて森の中をお散歩した後、
「お前もこれからは大変になるだろうから。」とねぎらって、
少し高級なお寿司屋さんに行きました。
カウンターで直接握ってくれるお寿司を、お腹いっぱい食べました。
これが本当に二人で最後の日になるとは思いもしませんでした…


ついに予定日8日過ぎの朝、陣痛が来ました!!
朝の5時からの強い痛み。
いよいよです。

   ママボクパパ


   これから先の出産については、また別のページに書きますね!!
   お楽しみに!


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